1985年度東京都優秀児童演劇選定優秀賞受賞作品

原作/松野正子(童心社刊)

脚色・演出/星野 毅

美術/人見順子

音楽/堀井勝美

照明/阿部千賀子

効果/宮沢 緑

 つばき山のこぎつねコンはお母さんと、すぎのき山のこだぬきポンはお父さんとまだ小さい弟のポコと暮らしていました。あそぶのはいつもひとりぼっち。
 「ともだち欲しいなぁ…」そんなコンとポンが、ある日とつぜん谷を隔てて出会いました。「ともだち・・・」「ともだち!」やっと出会えたともだちに、ふたりは大喜び。家に帰って母さんとおさんに知らせよう「ともだちできた!」って。
 ところが、母さんも父さんも大あわて、「だまされてはいけません!」・・・
「こぎつねコンとこだぬきポン」への思い 脚色・演出 星野 毅
 絵本作家松野正子さん原作のこの作品を、1984年戯曲化して以来、何回も再演を重ねてきました。原作の絵本は、今でも多くの子どもたちに読み継がれています。
 この作品は、きつね・たぬき一家が、深い谷を隔てて交流もない事から、人を化かして悪いことをする・・・という偏見があり、決して谷に近づいてはいけないと言う掟で育ちました。しかしある日、谷を隔てて偶然、子ぎつねと子だぬきが出会い、友情が育まれ、さらに親同士も仲良く交流し平和な世界に発展する物語です。
 私はこの作品を、大きな舞台ではなく小回りのきく人数で、一人でも多くの皆さんに観て頂きたいと脚本を書きました。実は松野さんに上演権を頂くまでには、多少の時間を要しました。何しろ子だくさん同士の原作を、きつねは母子家庭、たぬきは父子家庭という設定で脚本を書いたことから、松野さんの戸惑いは大いに分かりました。しかし、私は脚本を書くにあたり、絵本の主題である、偏見や差別についての問題に大いに触発され、人形劇として多くの子どもたちにも観せたいとお願いし、承諾を得ました。
 さて、現代の世界はどうでしょう。松野さんや私達の願いも虚しく、偏見や差別が人種、民族、宗教など止まることなく広がり、今も世界の何処かで、尊い人の命が失われています。この作品を通して今一度、人間にとって、争いのない平和な世界への構築を考える良い機会であると考えています。

上演時間/45分(休憩なし)

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