中・小ホール向け作品

平成23年度厚生労働省社会保障審議会
児童福祉文化財 特別推薦

〜自然の厳しさ やさしさに向き合い生きる 少女マルーシャの物語〜
スロバキアの民話より
作・演出プラン/川尻泰司 演出/岡本和彦 美術/中山杜卉子
音楽/長沢勝俊 照明/阿部千賀子 制作/井上幸子
●●●あらすじ●●●●
 いじわるな母と姉と暮らす美しい娘、マルーシャ。ある大晦日の日に、王様からわがままなおふれが出されました。「お正月のお祝いに王様はいちごが食べたいとおっしゃった。篭いっぱいのいちごを持ってきたものには、それと同じだけの金貨を褒美にする」・・・と。 強欲な母と姉はマルーシャにいちごを取ってくるように命じます。雪にうずもれた森の中にいちごなんてあるはずがないけれど、マルーシャは泣く泣く出かけていきました。
 そして森の中で見かけた大きな焚き火。 
 寒さに凍えたマルーシャが近づいていくと、12の月の精が座っていました・・・。
 自然の厳しさとやさしさにむきあい生きるマルーシャを通して、人間の尊厳の大切さを伝えます。

簡素な美しさと豊かな楽しさ 〈作・演出プラン/川尻泰司〉 

 人形劇がなによりも大切にしなければならないのは、その作品の中を流れる心の美しさが、豊かに舞台からあふれ出すことでしょう。しかも必ずしも設備のよい会場がない多くのこどもたちにも、より広く生の舞台芸術の美しさと楽しさを味わってもらうことです。

 それはまた舞台を創るわたしたち自身が、今までの舞台の創り方からさらに新しい創意と努力で、人形劇の道を進めていかなければできないことでもあります。

 「12の月のたき火」は、みなさんもよくご存じの「森は生きている」のもとのお話です。私は、そのお話のもつダイナミックな楽しさと美しさを、もっと多くの子どもたちに楽しんでもらうために、そのもとになる民話の良さを生かして、プー吉劇場(移動劇場)の舞台で創りかえて見ようと考えました。

 できるだけ民話にふさわしい簡素な美しさの中に、そのお話のもつ心の世界を人形劇独自なファンタジーとして、くりひろげたいのが私の願いです。

1971年「12の月のたき火」パンフレットより抜粋

 

演出にあたって 演出/岡本和彦

川尻泰司作品「12の月のたき火」は、5、6名の俳優による移動用人形劇として誕生した。その後、プーク人形劇場に向けて劇場小舞台として大きくセットプランが変更された新演出で新しくなった舞台は、さらに移動公演にも適応する舞台となった。そして同時にプーク人形劇場での応援は定例化された。

私はその多くの舞台に舞台監督、俳優として関わってきたのだが、今回の演出の仕事は私にとって、45年の現役生活の集大成といっても過言ではない。この様に、息長く続いてきた根底には、人形劇の継承と発展に関わる大事な教訓が隠されている。それは川尻泰司が創造的命題とした、少人数での多様な舞台表現、シンプルながらもスペクタクルでファンタジックな展開、そしてメルヘンに留まることのない現代的な主題と現実感。まさにデラックス児童劇とは、明確な対象によってもたらされた人形劇の特性とその真髄である。私はこの作品が礎となって、これからの現代人形劇の成長と発展があると思っている。

上演時間/1時間25分(休憩15分含む)


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